天秤AIは怪しい?運営会社は実在します——食い違っていたのは、公式サイトの2ページのほうでした【2026年11月2日 確認】

結論: 運営会社は身元のたどれる実在の会社です。GMOインターネットグループのGMO天秤AI株式会社で、設立日・代表者名・取締役・住所がすべて公開されています。引っかかるのは会社ではなく、情報セキュリティの第三者認証について、公式の2ページが逆のことを書いている点でした。
個人で使うだけなら、効く線は認証ではありません。天秤AIに打ち込んだものは機械学習に使わない、同じアカウントの「教えてAI」で作ったものは使われる——規約がそう分けているので、書く場所を間違えないことが答えになります。社内の紙に認証の有無を転記する人だけ、公式が自分で置いている「セキュリティチェックシートはありますか?」の窓口から書面で取ってください。
⚠ 先に1つ: その「教えてAI」のほうで画像を作ると、原則として公開されます。消すのは自分の責任、と規約に書いてあります。

無料で主要なAIがまとめて使えると聞いて「怪しい」と思ったなら、調べる順番は合っています。2026年11月2日に、運営会社の会社概要、公式サイトの安全・管理のページ、トップページのよくある質問、個人向けの利用規約、それと提供開始時のプレスリリースを開いて、書いてある文だけを並べました。

運営会社は、名前と住所と役員が公開されています

会社概要のページに載っている内容を、そのまま表にします。

会社名 GMO天秤AI株式会社
設立 2023年10月30日
代表者 代表取締役社長 山城 博規
役員 取締役 熊谷 正寿/取締役 内田 朋宏/取締役 茶圓 将裕
所在地 〒150-8512 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー
事業内容 AIプラットフォーム「天秤AI」の開発・運営/AIメディアの運営/プロンプトポータル「教えてAI」の開発・運営

住所はGMOインターネットグループの本社と同じセルリアンタワーで、取締役にはグループ代表の名前が入っています。サービス側のサイトのフッターも「© 2025-2026 GMO TenbinAI Inc.」で、問い合わせ窓口と報道窓口の電話番号まで公開されています。身元が隠れている種類のサービスではありません。

ここまでで「怪しい」が解けるなら、読み終えて大丈夫です。解けないのは、次の1点を見たときです。

認証について、公式の2ページが逆のことを書いています

情報セキュリティの第三者認証を取っているか。社内で使う人にとっては最初に聞かれる項目です。ここで、同じ会社の2つの公式ページが食い違っていました。どちらも2026年11月2日に当方が開いて、今日も生きている文です。

運営会社の会社概要には、こうあります。
「JQA-IM2256」「ISO/IEC 27001(ISMS)認証取得」「情報セキュリティマネジメントシステム」「認証範囲:生成AIを利用した比較検索プラットフォームの開発・運用」
https://gmo-tenbin.ai/ ・2026年11月2日に確認

公式サイトの安全・管理のページには、こうあります。
「2025年11月時点では、ISMS(ISO/IEC 27001)などの情報セキュリティ・個人情報保護に関する第三者認証は取得していませんが、今後のサービス拡大に伴い、順次取得を予定しています。」
https://tenbin.ai/security/ ・2026年11月2日に確認

片方は登録番号と認証範囲まで添えて「取得」と書き、もう片方は「取得していません」と書いています。日付が付いているのは後者だけで、その日付は2025年11月——およそ1年前です。

当方の読みを正直に書きます。どちらが現在の状態かは、当サイトでは決められませんでした。日付のある文のほうが古いので、安全・管理のページの記述が更新されていないという読み方が自然ですが、それは当方の推測です。登録番号を第三者の登録簿で照合する作業は、できていません——審査機関の登録検索ページが当方の環境では開けなかったため、番号の裏は取れていません。「取得している」とも「していない」とも、当サイトからは書けません。

そして、これは放っておける食い違いではありません。認証の有無は、稟議の紙に転記する項目です。社内に出す文を、公式サイトのどちらのページから写したかで、書いた内容が反対になります。確かめ方は記事の最後に置きました。

入力したものの扱いは、規約に逆向きの条文が2つ並んでいます

「無料だから入力した内容を学習に使われるのではないか」。この疑いには、利用規約の第5条が答えています。ただしサービスが2つに分かれていて、扱いも分かれています。原文のまま引きます。

  • 天秤AIのほうは、使いません。第5条3項——「教えてAIサービスの利用に伴い実行された利用者コンテンツ(但し、画像出力コンテンツを除く。)及び天秤AIサービスの利用に伴い実行された利用者コンテンツについて、当社は、機械学習に利用しないものとします。」
  • 教えてAIで作ったプロンプトと生成画像は、使えます。第5条2項——「教えてAIサービスの利用に伴い、利用者が作成したAI プロンプト及び画像出力コンテンツ(公開されたか否かにかかわらない。)について、当該利用者は当社に対して、目的を問わず無償かつ無制限に利用する(機械学習に利用することも含みます。)一切の権限を付与するものとし」。同じ条文は、著作者人格権を行使しないことにも同意させています。
  • 教えてAIで作った画像は、原則として公開されます。第4条1号——「画像生成を目的とする生成AI の実行により出力された利用者コンテンツ…については、原則として公開されるものとし、利用者が公開を希望しない場合は自己の責任でこれを削除するものとします。」

アカウントは同じで、扱いは反対です。「天秤AIは学習に使わない」は正しく、そのまま「教えてAIも使わない」には伸びません。

天秤AI側にも、使われる範囲は書いてあります。第5条4項は、サービスの提供・運営・維持と、利用履歴を参照して出力を最適化するパーソナライズ機能のために利用者コンテンツを使えると定め、5項が「前項に定める範囲を超えて取り扱わない」と閉じています。履歴に残したくない会話にはシークレットモードがあり、第5条7項が「シークレットモードで入力された情報は、当社のシステム上最大30日間保持され、その後削除されます」と書いています。消えるのが即時ではなく最大30日、というのがここの現物です。

もう1つ、公式が自分から名指ししている例外があります。トップページのよくある質問が「基本的に生成AIの学習には使用されません。ただしKimiなど一部のAIモデルでは学習されますので、AIモデル選択時にご確認の上、注意してご利用ください。」と答えています。安全・管理のページも同じ趣旨の注記を付けています。学習されるかどうかは、プランではなく「どのAIを選んだか」で変わります。

データの置き場所と、止まったときに出てくる窓口

安全・管理のページから、確認できる項目だけ抜きます。すべて2026年11月2日の表示です。

  • 保存場所は日本国内です。「ユーザーデータを保存するサーバーおよびストレージは、日本国内拠点に設置されたクラウド環境上で運用されています。バックアップデータも同じく日本国内のリージョン内で管理しています。」
  • 保存データと通信はどちらも暗号化。暗号化方式は「セキュリティ上の理由から一般には公開していません」と書かれています。
  • 二次利用は契約で止めている、と書いています。「契約上、当社による機械学習の再学習や目的外での蓄積・二次利用を行わないことを明確に定めています」。ただし「サポートや障害調査など正当な目的がある場合に限り、厳格な手順と権限管理のもとで、当社従業員がデータへアクセスする場合があります」とも続きます。
  • 外部のAPIは使っています。「生成AI機能の提供にあたり、OpenAIやGoogleなどの外部APIを利用する場合があります」。
  • 窓口は平日だけです。対応時間は「平日10:00〜19:00」で、土日祝と営業時間外は原則として対応なし。回答は「通常、お問い合わせから1〜2営業日以内」。個人情報の開示請求も同じ窓口です。

土日に止まったら月曜まで動かない、という形です。仕事の締め切りがそこに乗っているなら、先に知っておく項目です。

「東大生は無料」は本当です。ただし東京大学とは無関係です

検索候補に「天秤ai 東大」「天秤ai 東大生」が並ぶのは、実際にその提供があるからです。2026年9月1日のプレスリリースが、東京大学が発行するメールアドレスを持つ学生に「GMO天秤AI for UTokyo」を無料で提供すると発表しています。対象は在学期間中で、卒業の場合は卒業月末日まで。「月額料金・従量課金とも学生の負担はありません」と注記されています。

そして同じプレスリリースに、太字で読むべき一文があります。

「なお、本サービスは東京大学とは無関係であり、同大学が提供、運営、監修または公認するものではありません。」

大学が選んだサービスだから安全、という読み方はできません。会社が自分で、そう書いています。なお専用ページは2026年11月2日時点で「ウェイトリストに登録する」という表示になっていて、申し込めばすぐ使えるのかは、ログインの内側なので当方は確認していません。

怪しいかどうかで止まっているなら、確かめ方は1つです

ここまでに出てきた未確定は1つに絞れます。第三者認証を取っているのか、いないのか。そしてそれを確かめる口は、公式が自分で用意しています。安全・管理のページのよくある質問に「セキュリティチェックシートはありますか?」という項目があり、サポートフォームが窓口として公開されています。

当サイトが推すのは、記事やまとめサイトの記述を転記せず、この窓口から書面で取ることです。理由は意地ではありません。公式の2ページが逆のことを書いている状態では、どのまとめ記事も、どちらか一方を写したものにしかならないからです。実際に検索上位の解説には「認証の記載は見当たらなかった」と書いているものがあり、それは安全・管理のページだけを読めば正しく、会社概要のページを読めば間違いになります。書面には日付が入ります。社内に出す紙には、それが要ります。

個人で使うだけなら、ここまで要りません。その場合に効く線は認証ではなく、上で引いた2つの条文です——天秤AIに打ち込む分は機械学習に使われない、教えてAIでプロンプトや画像を作る分は使われる。使い分ける場所を間違えないことが、個人の側の答えになります。

この記事で確認していないこと

  • ISO/IEC 27001の登録番号を、審査機関の登録簿で照合していません。登録検索のページが当方の環境では開けませんでした。「取得している」と書いていないのは、裏が取れていないからです。
  • 当方は天秤AIのどのプランも契約しておらず、画面の中の動きは見ていません。アカウントも作っていません。上の文は、すべて公開されている公式ページ・利用規約・プレスリリースの表示です。
  • プライバシーポリシーの全文は読んでいません。引いたのは利用規約の第4条と第5条、安全・管理のページ、よくある質問です。
  • 第三者の評判や口コミは扱っていません。当サイトは他人の使用感を転記しません。
  • 規約は変わります。引いたのは2023年11月7日制定・2026年6月1日改訂の版で、確認日は2026年11月2日です。

今夜できること: 公式サイトの安全・管理のページと、運営会社の会社概要のページを、タブを2つ開いて並べる。認証の欄だけ見比べて、どちらをあなたの社内の紙に写すかを決める。決まらなかったら、それが問い合わせを1本送る理由です。当サイトも、そこで決められませんでした。

確認日と出典

GMO天秤AI株式会社 会社概要
https://gmo-tenbin.ai/ (2026年11月2日確認)

GMO天秤AI 公式サイト「安全・管理」「よくある質問」
https://tenbin.ai/security/ ・https://tenbin.ai/ (2026年11月2日確認)

天秤AI 利用規約・個人向け 2023年11月7日制定/2026年6月1日改訂
https://tenbin.ai/docs/terms-of-service.pdf (2026年11月2日確認)

GMOインターネットグループ ニュース「GMO天秤AI、東京大学の学生に『GMO天秤AI for UTokyo』を提供開始」2026年9月1日
https://group.gmo/news/article/10171/ (2026年11月2日確認)

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