1時間の録音は何MB? 6通りで量ったら、44倍の差がつきました

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会議を1時間録って、文字起こしのページに落としたら弾かれた。あるいは、メールに添付できなかった。——この壁に当たるかどうかは、じつは録音ボタンを押した時点でもう決まっています。

結論: 当サイトが1時間ぶんの音声を6通りの設定で作って量ったところ、605.6MBから13.7MBまで、44倍の開きがありました。重さを決めているのは録音の長さではなく、1秒あたりの量(kbps)と、ステレオかモノラルかです。文字起こしでよく見かける25MBの上限の内側に入ったのは、6通りのうち2通りだけでした。
最初の一歩(0円・30秒・何も消えません): いまあるファイルを右クリック →「プロパティ」→「詳細」を開いて、ビットレート(kbps)を見る。1時間の録音なら kbps ÷ 8 × 3,600 ÷ 1,000,000 でおおよそのMBが出ます。128kbpsなら約58MB。

6通りで作って量った結果【2026年11月2日・当サイト実測】

同じ長さ(きっかり1時間)の音声を、録音アプリでよく使われる設定で作り分けて、できたファイルのバイト数をそのまま並べます。

1時間をこの設定で録ると 重さ(実測)
WAV 44.1kHz ステレオ 16bit(圧縮なし) 605.6MB
635,040,078バイト
MP3 128kbps ステレオ 54.9MB
57,601,088バイト
M4A(AAC) 96kbps ステレオ 41.9MB
43,966,146バイト
MP3 64kbps モノラル 27.5MB
28,800,566バイト
M4A(AAC) 32kbps モノラル 14.6MB
15,258,741バイト
MP3 32kbps モノラル(22.05kHz) 13.7MB
14,400,488バイト

いちばん重い録り方といちばん軽い録り方で、44倍。長さはどれも同じ1時間です。64kbpsモノラルの27.5MBが、25MBの線をわずかに超えているのが、この表でいちばん効く場所でした。「だいぶ軽くしたのに、まだ弾かれる」が起きるのはこのあたりです。

仕組みは単純で、音声の重さは「1秒あたりの量 × 秒数」。128kbpsなら 128 × 3,600 ÷ 8 = 57,600キロバイトで、実測は57,601,088バイト。計算どおりでした。モノラルにすると、だいたい半分になります。(なお計算では57.6MBなのに表示が54.9MBなのは、パソコンが1MBを1,024キロバイトで数えているからです。サービス側の「25MBまで」がどちらの数え方かは画面に書いていないことが多いので、ぎりぎりを狙わないほうが安全です)

いま重すぎるファイルを通す、3つの道

1. 時間の上限が無い口に入れる。Klangのフリープランは、公式の料金ページに「フリープランは文字起こし無制限・クレジットカード不要」「どのプランも文字起こしの時間に上限はありません」と明記されています(jp.klang.ai の料金ページ・2026年11月2日に当サイトが確認)。音声・動画ファイルのアップロードもフリーの範囲です。ただし「時間に上限が無い」と「ファイル1つの大きさに上限が無い」は別の話で、サイズ側の上限は同じページに記載が見つけられませんでした。ほかのツールの無料枠は無料枠を公式ページで数え直した記事にあります。

2. 1本のまま軽くする。当サイトのパソコン(Windows 11)で、1時間のMP3(128kbpsステレオ・54.9MB)を作り直したところ、64kbpsモノラルへ21.5秒で27.5MB、32kbpsモノラルへ15.0秒で13.7MBになりました。長さはそのままで、1分もかかりません。

3. 分ける。10分ずつに切るのは一瞬(当サイトの実測で1.1秒)ですが、切る位置を間違えると文字起こしの精度が落ちます。だから3番目です。手順と実測は「ファイルが大きすぎます」で止まったときの記事へ。

次の1時間から、重さで困らないようにする

ここまでは「録ってしまったあと」の話です。毎週その作業をするなら、録る側を変えるほうが早い。スマホの録音アプリは保存形式を選べないものが多い一方、録音形式(MP3のビットレート・モノラル)を自分で選べる機械なら、1時間でも上の表の下2行、つまり14MB前後で収まります。

買う前に、販売ページで「MP3」「モノラル」「ビットレートの選択」の記載があるかを見てください。同じICレコーダーでも、高音質固定のものは1時間でそれなりの重さになります。文字起こしに通すだけなら、音質を上げる意味はほとんどありません。ICレコーダーの音声を文字にする手順は無料でやる方法の記事にあります。

▼録音形式を選べる機械を探す

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「25MBまで」は、どこから来た数字か

出どころの1つは、多くのサービスが使っているOpenAIの文字起こしAPIの仕様です。公式ドキュメントにこう書かれています(2026年11月2日に当サイトが取得して確認)。

「The Transcriptions API accepts files up to 25 MB. For larger recordings, use a compressed audio format or split the file into chunks of 25 MB or less.(25MBまで受け付けます。大きな録音は、圧縮した形式を使うか、25MB以下に分割してください)」

公式も「圧縮」を先に、「分割」を後に書いています。上の3つの道の順番は、ここに合わせました。ただし、あなたが使っている画面の上限がこれと同じとは限りません。数字は画面の表示で確かめてください。

この壁に当たる人は少数派ではありません。AI文字起こしの「Klang」が公開した日本の利用データ(Klang AI AB・自社調べ。2026年10月26日発表の原文を当サイトが2026年11月2日に確認)では、2026年9月9日〜10月22日の文字起こし8,037件のうち、時間でみて69.8%が1時間以上の録音、件数の約84%が「録音済みファイルのアップロード」、録音の長さの中央値は41分でした。あとからファイルを上げる使い方が中心で、その録音は1時間前後。上限の表示と、ふだん録っている長さが、ちょうど擦れ合う位置にあります。

この記事で確認していないこと

  • 軽くしたときに、文字起こしの精度がどれだけ落ちるか。当サイトは重さと所要時間だけを量りました
  • 各サービスのファイルサイズの上限。25MBはOpenAIの文字起こしAPIの公式仕様で、あなたが使う画面の数字とは別です
  • 個々のICレコーダーの対応形式・録音時間。機種ごとに違うので、販売ページの記載を見てください
  • 試しの音について。量るために作ったのはピンクノイズ(ざーっという音)で、人の声ではありません。ビットレートを固定した録音では重さは中身ではなく設定で決まりますが、形式によっては数%前後します

最後にひとつ。いま手元の録音ファイルのプロパティを開いて、kbpsの数字を見てください。そこが64より大きいなら、次の1時間は設定を1段下げて録る。それだけで、来週の夜に「大きすぎます」と言われる回数が減ります。

この記事の実測は、2026年11月2日に当サイトのパソコン(Windows 11・ffmpeg 8.1.2)で1時間ぶんの音声を作って量ったものです。OpenAIの記載は公式ドキュメント「Speech to text」を、Klangの料金と無料枠は jp.klang.ai の料金ページを、利用データはKlang AI ABが2026年10月26日に公開した発表の原文を、いずれも2026年11月2日に取得して確認しました。本記事のリンクには広告(PR)が含まれます。

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