「ファイルが大きすぎます」で文字起こしできない。最初にやるのは分割ではない

1時間の会議の録音を文字起こしのページに落としたら、赤い字で弾かれた。調べると、どのページにも「分割しましょう」と書いてある。——その前に、切らずに通る道が2つあります。当サイトで両方の手を実際に動かして、かかった秒数まで量りました。

結論: 順番は①時間の上限が無い口に入れる → ②1本のまま軽くする → ③分ける。②は実測で15秒、1時間の録音が54.9MB → 13.7MBになり、よくある25MBの上限の内側に入りました。分けるのは、②でも足りなかったときだけです。切ると、文の途中で言葉が落ちます。
最初の一歩(0円・30秒・何も消えません): ファイルを右クリック →「プロパティ」で、サイズが何MBかを見る。25MBを少し超えているだけなら②で終わります。100MBを超えていたら、②と③の両方が要るかもしれません。

「大きすぎます」と言われる線は、だいたい25MB

多くの文字起こしサービスが使っているOpenAIの文字起こしAPIは、公式ドキュメントに上限が書かれています(2026年11月2日に当サイトが取得して確認)。

「The Transcriptions API accepts files up to 25 MB. For larger recordings, use a compressed audio format or split the file into chunks of 25 MB or less. Avoid splitting in the middle of a sentence, which can remove context and reduce accuracy.(25MBまで受け付けます。大きな録音は、圧縮した形式を使うか、25MB以下に分割してください。文の途中で切るのは避けてください。文脈が失われ、精度が落ちます)」

読むべきなのは順番です。公式も「圧縮」を先に、「分割」を後に書いていて、分割には但し書きが付いています。あなたの画面の上限がこれと同じとは限りませんが、表示が25MB前後なら同じ考え方で抜けられます。

① 時間の上限が無い口に入れる(0円)

そもそも長い録音を弾かない口に入れれば、切る必要はありません。Klangのフリープランは、公式の料金ページに「フリープランは文字起こし無制限・クレジットカード不要」「どのプランも文字起こしの時間に上限はありません」と書かれています(jp.klang.ai の料金ページ・2026年11月2日に当サイトが確認)。音声・動画ファイルのアップロードもフリーの範囲です。

ただし「時間の上限が無い」と「ファイル1つの大きさに上限が無い」は別の話で、サイズ側の上限は同じページに記載が見つけられませんでした。ここで弾かれたら②へ進んでください。ほかのツールの無料枠は公式ページで数え直した記事にあります。

② 1本のまま軽くする(実測15秒)

音声の重さは、長さではなく1秒あたりの量(kbps)で決まります。だから長さを変えずに軽くできます。当サイトのパソコン(Windows 11)で、1時間のMP3(128kbpsステレオ・54.9MB)を作り直した結果です。

  • 64kbps モノラルへ: 21.5秒で 27.5MB(28,800,566バイト)——25MBをわずかに超えて、まだ通りません
  • 32kbps モノラル(22.05kHz)へ: 15.0秒で 13.7MB(14,400,488バイト)——通ります

会議や取材の録音で、左右のどちらから聞こえるかを気にすることはまずないので、まずモノラルにする。それだけで半分です。1時間の録音がどの設定で何MBになるかは、6通りで作って量った記事に表で並べています。

③ それでも大きいなら分ける(実測1.1秒・ただし切る位置に注意)

①も②も通らなかったときだけ、切ります。当サイトで1時間のMP3を10分ずつに切ったところ、1.1秒で6本できました(各9,600,566バイト=9.2MB)。末尾に879バイトの7本目——中身のない切れ端——が1つできたので、上げる前に本数と大きさを見てください。

気をつける所は1つだけです。10分ちょうどで機械的に切ると、誰かが話している最中で切れます。上の公式ドキュメントが「文の途中で切るな」と書いているのはこのためで、切れ目の前後の言葉が落ちます。大事な録音なら、切れ目を話の区切り(休憩・議題の変わり目)に寄せるか、1〜2分ずつ重ねて切って、文字起こしのあとで重複を消すほうが安全です。

この記事で確認していないこと

  • 画面で操作する分割ソフト・オンラインの圧縮サイトの使い勝手。当サイトが量ったのは、無料の変換ツール(ffmpeg)を1行動かしたときの秒数と大きさです。ほかの道具では秒数が変わります
  • 軽くしたときに文字起こしの精度がどれだけ落ちるか。重さと時間だけを量りました
  • 各サービスのファイルサイズの上限。25MBはOpenAIの文字起こしAPIの公式仕様で、あなたの画面の数字とは別です
  • 試しの音について。量るために作ったのはピンクノイズ(ざーっという音)で、人の声ではありません

最後にひとつ。いま弾かれたファイルのサイズを見て、25で割ってみてください。1.2倍くらいなら、モノラルにするだけで今夜のうちに通ります。切るのは、それでも駄目だったときで間に合います。

この記事の実測は、2026年11月2日に当サイトのパソコン(Windows 11・ffmpeg 8.1.2)で1時間ぶんの音声を作って量ったものです。OpenAIの記載は公式ドキュメント「Speech to text」を、Klangの無料枠は jp.klang.ai の料金ページを、いずれも2026年11月2日に取得して確認しました。

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